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明けましておめでとう御座います。年が明けて1週間が経ちましたが、皆様は良いお正月を過ごされましたでしょうか。 さて、新年最初の更新ではありますが、今回も「妖狐×僕SS」のオリジナルストーリーをお届けします。 今回は気持ち的にはスペシャルのつもりです。何を隠そう、1月6日は"雪小路野ばら"さんのお誕生日だったのですから。既に間に合わなかったと言いますか、インスピレーションを受けて書き始めたのが誕生日の夜ということで、残念ながらバースデイ更新はならなかったのですが…。 ただ、その代わりではありませんが、昨日1月7日の21:00〜25:00までTwitter上で、アニメ化おめでとう企画、" #いぬぼく大フォロー祭"(左記ハッシュタグ)が開催されましたので、その後夜祭的なものと思って頂ければ\(^^;) さて、そんなオリジナルストーリーですが、話の構成上、どうしても非常に重大なネタバレに掛かっております。具体的に言いますと、4巻ラストのその後に誰がどうなったのか。それがざっくりと分かってしまいます。 本来であれば私的ではありますが、今回は野ばらさんのバースデイ企画も兼ねているわけで、一切のネタバレ無しに、それこそ極端な話、1話を読んだだけでも楽しめるような話を作るべきかもしれません。 ですが、"今の野ばらさん"(=第2章)の誕生日を祝うという形で、このように取らせていただきました。 ですので、まだ途中の巻数までしか読んでいないという方達は、すみませんm(_ _)m ではそんな訳で冒頭が長くなってしまいましたが、大丈夫な方は本編の方をお楽しみ下さい。 今年は皆様にとって少しでも良い1年でありますように。そして、今年も宜しくお願い致します。 それではまた☆彡 「妖狐×僕SS」オリジナルショートストーリー:反ノ塚と野ばらさんの夏(反ノ塚連勝×雪小路野ばら) http://schwarz-walzer.at.webry.info/201108/article_1.html 「妖狐×僕SS」オリジナルショートストーリー:真夏のドッキリハプニング(反ノ塚連勝×雪小路野ばら) http://schwarz-walzer.at.webry.info/201108/article_2.html 「妖狐×僕SS」オリジナルショートストーリー:夏祭り再び(反ノ塚連勝×雪小路野ばら) http://schwarz-walzer.at.webry.info/201108/article_3.html 「妖狐×僕SS」オリジナルショートストーリー:ハッピーハロウィン(反ノ塚連勝×雪小路野ばら) http://schwarz-walzer.at.webry.info/201110/article_1.html 「妖狐×僕SS」オリジナルショートストーリー:その冷たきを溶かすは想い(反ノ塚連勝×雪小路野ばら) http://schwarz-walzer.at.webry.info/201112/article_1.html ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ "誕生日"というものは、どんなものなのだろうか。 みんなが自分の生まれたことを祝い、みんなでケーキを囲み、一緒のときを過ごす。それが一般的な誕生日のイメージだろう。多少の違いはあれど、大抵こういう答えが返ってくるはずだ。 けれどもそれは、"普通の"人達の場合。始祖になった妖怪の先祖返りと同じ日、同じ時間に誕生する私達は、いわば"生まれ変わり"。 だから、誕生日なんてものに何の意味も無い。1月に生まれようが10月に生まれようが、それは先祖がその日に生まれたからであって、"自分自身が誕生した日"というごく当たり前の、それでいて何物にも代え難い、その意味を持ち得てはいない。 だから、誕生日なんて何の特別な感情も抱かなかった。 その年の誕生日も、特に変わったことは無かった。以前と違うのは、反ノ塚の家か妖館かということくらい。そんな反ノ塚の所でも、あいつは新年会とかで遅くなるようだし、部屋には私一人だけ。 普段のあいつが遅い日と同様、作り置きのおかずを温め、いつものように食事を終え、そして洗い物だけ済ます。誕生日の今日とそうでない昨日とで、何の違いも無い。 もし普通の子だったら、一緒に住んでいる相手と誕生日を祝えなかったら、悲しい気持ちになるのだろうか?私には想像することも出来なかった。 反ノ塚「ふぅ〜、何とか間に合ったな」 だから、反ノ塚が予定よりも早く、そして息せき切らして帰って来たのが最初分からなかった。 野ばら「アンタ、今日は新年会で遅くなるとか言ってなかった?」 反ノ塚「あぁ、そのつもりで、この後もまだ飲みに行く奴らもいたけど、途中で切り上げて帰って来たわ」 野ばら「?? 戸締まりはちゃんとしてるんだし、夕飯もあったんだから別に一人でも平気よ。こんな急いで帰って来なくたって良かったのに」 反ノ塚「いや、だって今日、お前の誕生日だろ?飲みに行くのはいつでも出来るけど、誕生日は1年に1回なんだし」 野ばら「はぁ?」 思わず、間の抜けた返事をしていた。それくらい、予想だにしていなかった応えだったからだ。 反ノ塚「いや、"はぁ?"って。今日ってお前の誕生日だろ?本人が忘れててどうする」 野ばら「いえ、別に忘れてはいないわよ。ただ、あたしが訊きたいのは、何でそれだからって帰って来たのかってことで」 反ノ塚「だって、やっぱ誕生日って祝うもんだろ?折角の誕生日なんだしさ」 野ばら「そういうものかしら」 反ノ塚「そういうものだろよ、普通。・・・って、お前、誕生日ってケーキ食ったりしないのか?」 野ばら「別に特に無いわね。前は何かしらあったけれど、それだって"先祖の誕生日を祝う会"って感じだったし、わざわざこの年になってまでやることじゃないわよ」 反ノ塚「いや、俺が言ってるのは普通の誕生日のことで、親戚一同揃っての、その手のイベントじゃなくて・・・」 どうも話が噛み合わなかった。反ノ塚は"普通の"人達がやるような誕生日のことを話し、けれども私は私で、そういうのは話に聞いたことくらいしか無いので、いまいち理解出来ていない。 反ノ塚「あぁ、もうそこまで。とにかく、今日はお前の誕生日を祝うんだから、な?」 そう言って、傍らに持っていた箱を渡される。 反ノ塚「誕生日って言えば、やっぱケーキが無くっちゃ始まらないだろ」 だが、急いで帰って来て揺られたのか、所々崩れていた。 反ノ塚「うわっ、わりぃ。揺らさない様にしてたんだけど、やっぱこうなっちゃったか」 野ばら「・・・・・・」 反ノ塚「まっ、まぁ、ちょっと見た目悪くなっちまったけど、食えるし大丈夫だろ。あっ、あとプレゼントなんだけど・・・お前何が欲しがるか分かんなかったからさ、次の週末でも一緒にどっか行って、それで好きなの買ってやるよ。だから、ちょっと待ってて欲しいんだが」 野ばら「・・・・えぇ」 反ノ塚「んっ?野ばら、やっぱケーキ崩れたの、怒ってる・・・?悪い、ケーキもそのときまた買うからさ」 野ばら「・・・・ぇぇ」 反ノ塚「・・・野ばら?大丈夫か?」 野ばら「えっ!?」 反ノ塚の言葉にハッとする。そして、自分の身体に違和感があるのに気付く。 野ばら「えっ!?何これ・・・・・・?」 反ノ塚「えっ、ちょっ、野ばら!?」 泣いていた。自分でも気付かないうちに、ぽろぽろと。そして泣いているのに気付いたが早いか、途端に堰を切ったように溢れ出した。 野ばら「え、やだ、うそ・・・。止まらない」 反ノ塚「野ばら?ちょっと、大丈夫か、おい!?」 面食らったのは反ノ塚の方だ。それはいきなり目の前で私が泣き出したのだから、狼狽えるのも無理もない。自分が原因なのではないかと、右往左往している。だが、私は私で、突然起きた自分自身予想外の反応に戸惑っていた。 反ノ塚「悪い。折角の誕生日を祝ってやるって言ったのに、ケーキこんなにしちまって・・・」 心底申し訳無さそうに謝る反ノ塚。だが、私が泣いているのはそれが原因ではない。 野ばら「ちょっ、ちょっと待って、反ノ塚。別に、アンタが悪いわけじゃないんだから・・・」 反ノ塚「じゃあ、一体何で・・・?」 一瞬言葉に詰まった。だが、ここで言わないとやはり反ノ塚は自分のせいだと思うだろうし、言わないまま変に誤解されてしまっても、お互い気分が悪い。だから、胸の内を吐露した。 野ばら「・・・アンタが・・・・・・アンタがここまでして、あたしの為に帰って来てくれて・・・。そう思ったら、何か突然涙が出て来て・・・」 野ばら「・・・・・・・・・凄く嬉しかったの・・・。こんなこと、初めてだったから・・・・・・」 反ノ塚「野ばら・・・」 野ばら「だって、今まで誰もあたしを"あたし"で見てくれなかった、"雪小路野ばら"の生まれ変わりとしてしか見ていなかった」 野ばら「でも、アンタだけは違った。いつでも、目の前の私自身を見てくれた。生まれ変わっても、それは変わらず。手の掛かるのが一緒にいるのに、普通に接してくれて」 野ばら「だから、嬉しくて・・・」 反ノ塚「それはちょっと違うなぁ」 野ばら「えっ?」 反ノ塚「俺はお前と一緒に住んでて、"手の掛かる奴"だなんて思ったこと、一度だって無いぞ。そんなこと考えもしないさ。だって好きな奴と一緒にいるのに、そんなこと思ってる奴なんていないだろ」 野ばら「・・・えっ、アンタ今・・・?」 反ノ塚「あっ、やべぇ・・・」 突然のことに頭が付いていけない。恐らく、時間にしたら数秒程度のことだったろうが、お互いが口を閉ざすと静寂がこの場を飲み込み、時が経つのがとても遅く感じた。先に時計の針を動かしたのは、あたしの方だった。 野ばら「ちょっと、今の何?今アンタ、あたしのこと・・・」 反ノ塚「うわぁー、ちょっと待った。今の無し、無し。前の部分だけで、後の方は聞かなかったことにしてくれ」 野ばら「ちょっ!?そんなこと出来ないわよ、あんなこと言われて!!」 反ノ塚「あぁ、その・・・何て言うか・・・」 反ノ塚「本当はお前が高校卒業したら言うはずだったんだがなぁ・・・・・・」 そう言って襟を正し一呼吸置く。そして、反ノ塚はあたしを真正面に見据えて、 反ノ塚「お前と、今度こそずっと一緒にいたい。もう二度と、失いたくないんだよ」 普段の反ノ塚からはまるで想像出来ない、真剣で、彼の決意が籠もった言葉。恋人同士のプロポーズの様な、そんな砂糖菓子みたく甘いものではない。そこには、百鬼夜行をただ一人だけ生き残った、彼だけの、彼にしか伝えられない真っ直ぐな想いが込められていた。その言葉を聞いて、あたしは・・・。 野ばら「・・・うっ、ぅう、ひっく・・・・・・」 泣いてしまった。まるで年相応の子供、いや、幼子の様に。嬉しかったのだ、彼の気持ちも自分と一緒なのだと。信じれる場所が見付かって。 野ばら「やっと、やっと見付けた・・・・・・。あたしが還っても良い場所・・・」 反ノ塚「何言ってんだよ」 彼はまたいつもの調子に戻り、そしてあたしの髪を優しく撫でて、 反ノ塚「俺は最初から、お前を見てたんだって。お前が気付かなかっただけで、いつでも帰ってきて良かったんだよ」 野ばら「うん・・・うん・・・」 反ノ塚「だからさ、改めて」 |
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